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全国一斉特設電話相談
シニアの悩み110番 実施報告





開設要綱


・テーマ         全国一斉特設電話相談「シニアの悩み110番」

・開催日時     平成25年3月23日(土)24日(日) 午前10時〜午後5時

・相談員        シニアライフアドバイザー

・主催           中部シニアライフアドバイザー協会

                   北海道・関東・中部・関西・東中国・中国・九州のシニアライフ

                   アドバイザー協会が連携をとって開設

・後  援        (財)シニアルネサンス財団

 

 

相談者数・相談者の内訳



相談者数    379人                             (資料‐1、2、4)

男性56人(14.8%) 女性323人(85.2%) 

 

年齢別区分による順位                           (資料‐4、6、7)

      

 

70歳代、80歳代で全体の62%を占め、広島では73%あり、相談者の高齢化が目立って
   います。91歳、101歳の方からの相談もあり、超高齢化社会を実感しました。

女性の相談内容は自分自身の相談は少なく、家族・親族などについての相談が大半を
   占めています。

男性の場合、本人の悩み相談がいつもながら多かったです。健康なので働きたいが

  就職が難しい、生きがいが欲しい、成年後見制度について聞きたい等様々でした。

 

 


相談内容 全体(上位5項目・379件中)              (資料‐1、2、3、4、5)


 1位  家族・親族     124件

  2位  健康・医療       47件

  3位  遺言・相続       40件

  4位  生き方            36件

  5位  住居              29件

 

1位 家族・親族          〜〜ギクシャクする親子関係〜〜

 

       今回も圧倒的な数値となっています。働かない子供への援助、離れて暮らしている子供とのコミュニ

       ケーション不足で将来に不安を抱いている等、親子のギクシャクした関係が浮き彫りになっています。 

2位 健康・医療      〜〜病に倒れた時、見守ってくれる人が見当たらない〜〜

   加齢が進むほど、健康に不安を感じるのは当然ですが、それ以上に「終活」について悩んでいる方が

      増えてきています。病気になった時、世話をしてくれる人が見当たらない不安が一番多かったです。

      子供や親族が当てにならなくなった時代の象徴的な実情でしょう。

3位 遺言・相続     〜〜特定の人に相続させたい〜〜

       子供がいない夫婦が、もし伴侶が亡くなったとき、全財産を受け取るための遺言書の書き方、世話を

        してくれない家族や親族に相続をさせたくない等、具体的な相談が多数ありました。

4位 生き方       〜〜健康なのにすることがない、生き甲斐がない〜〜

       まだまだ元気なのに何をして良いのか見当がつかない上に、自分の居場所も見つからず、否応なし

       に家にひきこもっている方が多いです。退職以前の早い段階で参加できる場を確保する必要があると

       痛感しました。

5位 住居        〜〜保証人がいないために〜〜

   年金が少ないので、安い家賃の住宅に転居したいが、高齢のため、或いは保証人がいないために

       どこも貸してくれない。死別した夫の名義を変更したいが子供の同意が得られず出来ないでいる。

      老人ホームに入居したいが保証人がいない等々。

   業者の勧めもあって二世帯住宅にしたが、息子や嫁と仲たがいして一緒に暮らせないと悩んでいる。

      転居したいが財産の殆どを住宅資金に使ってしまったので、それも叶わない。

      二世帯住宅を売りにしているハウスメーカーのPRに惑わされないようにして頂きたいです。

       


「暮らしの形態別」相談内容                     (資料‐2、8、9)


 

「夫婦世帯」、「一人世帯」、「家族同居世帯」、の3形態の暮らし方で相談内容の相違を検証しました

   「一人世帯」     178件(47.0%)

    「夫婦世帯」      96件(25.3%)

    「家族同居」     105件(27.7%)

    

「一人世帯」

  

   60歳代では体力があるが、求める仕事がなかったり、行くところが無く、そういう悩み等を話し合える

      サロンや仲間を求めています。 

     70歳前半の方はさらに孤独感を強めており、やはり異性や仲間を求めています。 

      75歳以上の後期高齢者になると体力の低下に伴い、様々な終末期の心配が増えてきて悩みが一層

      深刻化しています。

 

      子供がいるのに疎遠になっている。介護が終わった後、何をしたら良いかわからない。一方で、社会

      と繋がりたいという前向きな相談もありました。ただそのきっかけがなかなか掴めないでいる人が現

      状では多く、引きこもりがちになっているケースが目立ちました。

      自立出来なくなった時ホームへの入所、入院時の保証人ついての相談が毎回あります。

      ひとり暮らしの高齢者が安心して暮らすためには行政の支援が必要です。

     ひとり暮らしは「情報難民」に陥り易いので、メディアが定期的に地域支援活動の広報情報を

     流すなどの対応も必要と思われます。

「夫婦世帯」

     夫婦間のコミュニケーションがとれない故に信頼関係がなく、相談相手にならない寂しさを感じている

     夫婦が目立って多くなっています。

    退職や子育て終了を機に、今までの生活をリセットして、改めてこれから夫婦2人の人生をどう過ごす

    かを話し合う 必要があると考えます。長年の不満や不安をお互いに確認することで、将来の生活が

    より快適になるのではないでしょうか。

    近年「老老介護」が問題となっていますが、その対策がいまだなされていません。早急にサポートする

    必要があると電話相談を受けるたびに感じます。

「家族同居」

    高齢にも関わらず、親が子や孫に経済的援助をしなければならないという相談は、ここ数年続いてあり

    ます。リス トラで失業中、フリーター、職探しをしない、更にひきこもり等々経済的問題に悩まされていま

  す。

 

    一方で弱者たる高齢者が子供や親族から虐待を受けていたり、配偶者の暴力や思いやりのなさに困り

    果てている等の相談も少なくありません。

 

 

 

【今回の社会提言】


元気なのに何をしたら良いかがわからない、居場所もない

 

〜〜孤立化、引きこもりの要因に〜〜

 

エネルギーがまだ十分あり、働く意思もあるが、仕事がない現実があります。

親の介護が終わってほっとしたものの、生きがいがない、どうやって見つけたら良いか、わからないまま

日々を送っている人もいます。

元気なのに話し相手がいない。新たな出会いを求めている人も少なくありません。なんとか前向きに解決

したいという心の叫びが聞こえました。

 

仕事につきたくても仕事がない。生きがいが見つからない。人と繋がりたいのに出会いがない。

いずれのケースでも、元気な高齢者たちが、否応なしに家にいるうちに、ほんとうにひきこもってしまう要

因になりかねません。高齢化の進展による医療費の増加、人口減少に伴う労働力不足に対応するため

にも、元気な高齢者が地域デビューを果たせるよう、地域全体で応援出来るような体制の整備が必要と

思います。

加齢が進むほど出かける場所を求めても、なじむまでには相当の努力が必要になります。元気なうちに

少々体力が落ちても参加可能な場を自ら確保しておくことが大切です。

 

これからますます高齢化率が進む社会の中で、これら多様な高齢者の抱える問題を踏まえながら、行政

と地域が連携して問題解決に立ち向かい、元気な高齢者たちが自助自立して生きがいを持って暮らせる

社会を目指すことの大切さを訴えたいと思います。

 

また、孤立した高齢者には、日々の生活の改善を図るだけでなく、終末期を安全、安心して迎えられる制

度や施策を伝えることも、これからは重要なことだと考えます。

情報不足の孤立した高齢者に対しては、地域支援活動の広報をメディアの皆さまにお願いしたいです。

 

 

 

【参考】    

シニアライフアドバイザー(略称 SLA)

        (財)シニア ルネサンス財団(1992年設立、内閣府主管)が内閣総理大臣の許可を得て実施してい

        る中高年総合生活相談員(シニアライフアドバイザ−)養成講座を終了し、その資格審査に合格し

         たものです。

 

中部シニアライフアドバイザー協会

        中部地区在住のシニアライフアドバイザー(SLA)で構成している組織です。

        定年退職をしたり子育て終えた後に迎えるセカンドライフを、生き生きと生きがいを持って暮らすた

        めに、セミナーや講演会を開いたり、また、電話相談をはじめとする相談活動を開設して、同じセカ

        ンドライフを歩いているものの立場から、アドバイスをするという活動を、おもにボランティアで行って

        います。

        中部シニアライフアドバイザー協会 URL:http://chubusla.web.fc2.com/

 

全国8都市に、次のシニアライフアドバイザー協会があります。

        北海道シニアライフアドバイザー協会        東北シニアライフアドバイザー協会

        関東シニアライフアドバイザー協会           中部シニアライフアドバイザー協会

        関西シニアライフアドバイザー協会           東中国シニアライフアドバイザー協会

        中国シニアライフアドバイザー協会           九州シニアライフアドバイザー協会

        全国一斉特設電話相談「シニアの悩み110番」は全協会が連携をとって開設しています。

 

全国シニアライフアドバイザー協会

        8協会が連携をとって活動をするためのサポートをしている組織です。

(財)シニアルネサンス財団

        ホームページhttp://www.sla.or.jp/ をご覧下さい。

 

 

 

 

【資料編】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全国シニアライフアドバイザー協会
中部シニアライフアドバイザー協会

  

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